今日は、久しぶりに生徒集客に関するお話をしたいと思います。
コロナ禍の影響で普段見ないテレビを眺めていると、たまに集客のヒントになるようなことをやっているものですねー。
それも、ビジネス関連のガイアの夜明けとかプロフェッショナルとかいうドキュメンタリー番組ではありません。
売れていない料理人に、スーパーバイザーが繁盛店にするためのアドバイスをするというようなバラエティー番組でした。
スーパーバイザーのアドバイスは、全ての商売に通じることが多いなあ・・・と改めて思いました。
このとき、アドバイスを受けていたのは、東京23区内、ただし赤坂や六本木、銀座などの繁華街ではなく、どちらかというと文教地区寄りにあるイタリアンレストランのシェフでした。
このシェフ、食材へのこだわりが強くその分、材料費の仕入れ値が一般的なレストランよりも高いそう。
結果としてパスタ一皿、ピザ1枚の値段がかなりお高めの設定。
常連のお客さんも少しですがついていて、
「ここの食材はほかとは違っていてレベルが高くて良い」
と評価してくれていると、シェフとしてはやりがいと嬉しさを感じるとのことでした。
ところが、そのやりがいと嬉しさのことをスーパーバイザーは、
「独りよがりの自己満足だけ」
とバッサリ。
確かに、少数の常連客は、お金に糸目をつけずに良い食材・こだわりの食材で調理してくれるこのレストランを支持しているかもしれないけれど、お店を維持できる売り上げが確保されないのであれば、そのシェフのやり方は改善をしなければならない、とアドバイスをしていました。
日本ではイタリアンと言えば、フランス料理などに比べて「気軽でカジュアル」なレストランだと認知されていますよね。
ましてや、デートで良く使われるような港区やお台場にあるレストランでもありません。
立地やイタリアンというジャンルを考えると、料理の値段設定が高すぎるという指摘でした。
これはもちろん、「すべてのレストランは値段が安ければ安いほど良い」と言っているわけではないことは、分かりますよね。
この場所にあるイタリアンというジャンルのレストランに対して、見込み客が望んでいる「味と値段」、これが見合っていないということですよね。
立地によっては、もっと高い値段設定でもウケることもあるし、例えば小料理屋やうなぎ屋の名店などであれば、デートコースとは離れた場所であっても別のニーズがあって、違ったタイプのお客様を呼び込むことができるかもしれません。
結局は、お客様のWANTSに応えることができるかどうかが成功のカギだ、ということです。
・・・・で、これって、学習塾や英語教室の場合でも同じじゃないですか!
お客(生徒)のニーズにこたえるのが地域の塾・教室の使命です。自分のニーズやWANTSを満たすためではないです。
もしも、ご自身の塾や教室を、教育方針などの自分のこだわりを実現する場所だと勘違いしている人がいれば、それは「売れないこだわり食材のレストランオーナー」と同じになってしまいます。
もちろん、「自分の教育方針を貫きたいから教室開業をしたんだ」という方も多くいらっしゃるとは思うのですが、まずは自分よりも生徒ありきで考える。
何か新しい施策を考えたり運営方法を改善しようとするときには、そのたびに
「これは生徒のWANTSを満たしているだろうか」
ということを、毎回毎回、立ち止まって考えることが重要ですね。
Jun 25, 2020 | 617 | 教室運営について